塚田穂高 2015『宗教と政治の転轍点―保守合同と政教一致の宗教社会学―』花伝社。

 戦後日本の宗教運動は、どのように、そしてなぜ、政治に関わってきたのかについて、宗教社会学の立場から具体的事例に即して広く論じた学術書。全体の構成は以下の通り。2015年度日本宗教学会賞を受賞。全416頁。

 第1章 宗教と政治をめぐる研究史

第Ⅰ部 保守合同―宗教団体の政治関与と「正統」的宗教ナショナリズムの求心性―

 第2章 戦後日本の保守合同運動

 第3章 保守合同運動と新宗教運動

第Ⅱ部 政教一致―宗教団体の政治進出と独自のユートピアの希求―

 第4章 創価学会=公明党―基点としての王仏冥合・国立戒壇建立―

 第5章 浄霊医術普及会=世界浄霊会―浄霊普及、神意としての選挙戦―

 第6章 オウム真理教=真理党―シャンバラ化の夢想、ハルマゲドンの回避―

 第7章 アイスター=和豊帯の会=女性党―「新しい女性の時代」のために―

 第8章 幸福の科学=幸福実現党―選ばれた日本、ユートピア建設の理想と現実―

 結章 宗教と政治と「私たち」の課題